「入試における教職員・受験生への感染を低減するための緊急要求」を公表しました

日本私大教連中央執行委員会は1月10日、文科省、大学入試センター、各学校法人理事長宛の「入試における教職員・受験生への感染を低減するための緊急要求」を取りまとめ、公表しました。【PDFファイルはこちら】

以下、全文を掲載します。

入試における教職員・受験生への感染を低減するための緊急要求

 現在、新型コロナウイルス感染者が増大し、首都圏をはじめ、緊急事態宣言が発出されているなか、1月16,17日の共通テストが迫ってきています。続いて各私立大学の入試シーズンも本格化します。受験生への対応や入試監督業務にあたることとなる大学教職員への感染の危険性は、相当に高いものと予想されています。

 日本私大教連は、文部科学省・大学入試センター及び各私立大学法人の理事会に対し、以下の諸点について直ちに対応を取ることを要求します。

1.入試業務に携わる教職員の事前事後のPCR検査を実施すること

 新型コロナウイルスは飛沫感染だけでなく、ウイルスを含むエアロゾルによっても感染が生じうることが指摘されています。そのため、監督者・受験生の中に感染者がいた場合、マスク等の個別の防御手段によって感染を完全に防止することはできません。

 第一に、感染者が監督者となることを避けるために、入試業務に従事する教職員に事前のPCR検査を実施すべきです。第二に、受験生を含めて無症状感染者を完全に排除することができないことを前提に、入試業務に従事した後にもPCR検査を実施すべきです。

 以上の観点から、各大学の理事会に対し、PCR検査の実施を要求します。また、文科省及び大学入試センターに対し、以上の費用を負担することを要求します。

2.空調・換気装置を設置すること

 新型コロナウイルスの感染を防止するためには、十分な換気を行うことが重要です。しかし、試験会場として利用される大学の教室等では、こうした設備は必ずしも十分には整備されていません。

 以上の観点から、各大学の理事会に対し、できる限り速やかに換気設備の改善等を行うことを要求します。また、文科省及び大学入試センターに対し、以上の費用を負担することを要求します。

3.入試業務に携わる教職員にN95マスクを支給すること

 新型コロナウイルスの感染防止に際しては、ウイルスを含むエアロゾルによる感染まで含めて防止することが重要です。しかし、不織布マスクも含め、通常利用されているマスクでは、エアロゾルによる感染を防止する効果はきわめて限定的であり、N95マスクの使用が望ましいと言えます。一方、N95マスクは息苦しさをはじめ、着用者の行動を制限する面もあります。

 以上の観点から、各大学の理事会に対し、入試業務に携わる教職員にN95マスクを支給し、使用を希望する者が使用できるように便宜を図ることを求めます。また、文科省及び大学入試センターに対し、以上の費用を負担することを要求します。

4.非接触型体温計による受験生の検温実施、試験監督者の防護服着用を認めること

 大学入試センターは「(受験生に)無用の不安や動揺を与える」として、検温を実施しない旨を会場となる各大学に通知しています。また、大学からの問い合わせに対し、同じ理由から、「防護服の着用を認めない」と回答していると言われています。

 しかし、新型コロナウイルスの感染力の強さと特性を考えるならば、容易に実施可能な感染防止策はできるだけ実施すべきであり、大学入試センターがこのような制限を現場にかすことはきわめて問題が大きいと指摘せざるをえません。

 以上の観点から、大学入試センターおよび文科省に対し、感染防止に関わる施策については現場の判断に任せる旨、速やかに通知することを要求します。また、実施された感染防止対策に要した費用を負担するよう要求します。

 同時に、各大学の理事会に対しては、教職員に対する使用者の安全配慮義務を根拠として、大学入試センターの判断に関わらず、上記2点を含め、最善の感染防止対策を実施するよう強く要求します。

以上